復讐の隠蔽 6

 

 寂れた街並みから一変して、戦跡のような風景を月下に展開する路地。

 へたり込む薄汚れた白衣の老体近くの影から、黒衣の男が現れた。

 影から伸びる術の名残。

 金髪に絡みつくそれをぞんざいに払う。

 術の行使により赤らんだ空の眼は、数度の瞬きで元の晴天へ返った。

 そうして何事もなかったかのように、男――ギハンはイシェルと共にあっては、散々見下していたセイヒの側へ。

「…………博士……お怪我は?」

 見たところ、外傷の類はない。

 白衣の端が少しばかり焦げていたが、あのアルト=パウムを相手にしてこの程度。

 やはりこの老体は術遣いであるべきだったと、こっそり思う。

 ついでにちょっとだけ憐れんだ。本当に、微々たる分量で。

 周りの惨状を改めてぐるり、巡る。

 セイヒを中心に、直径二メートルほどの椀状の穴が開いた地面と、瓦礫と化したレンガ造りの家々。

 石の塀は半分溶けかかったものもあり、ギハンが知覚できるほど魔力の濃いザウターク特有の街灯からは、力が粒子状に零れて宙に霧散している。

 今ここで魔力を喚起する術を用い、マッチほどの火をおこそうものなら、辺り一体を紅蓮に染めることも可能だろうか。

 無表情の下で考える物騒は、廃れていようと等間隔に並んでいた街灯の、無残な姿と数を物語る。

 彼の詩人の暴挙を目の当たりにしたのは、今回が初めてではない。

 

 ある時は彼の寝込みを襲おうとした山賊を、その住処である山ごと吹き飛ばし。

 ある時は彼に魅せられ関係を迫った脂の乗った富豪を、本物の豚に変えて屠殺場へ売り。

 ある時は船上で食事中に格闘を始めた荒くれ者共を、安酒入りの樽に詰めて曰くつきの海へ放流し。

 

 山にあって海にあって地にあって――

 アルト=パウムの気に触れた奴は碌な最期を迎えない、というのがギハンが出した結論である。

 その間、セイヒも頑張ってアルト=パウムの気に触れようとしたのだが、どうにもタイミングが悪い。

 ある時は山賊に襲われ、ある時は富豪にこけにされ、ある時は荒くれ者にボコられ。

 山だろうが海だろうが地だろうが、この老体の運の悪さと要領の悪さはピカ一らしい。

 そもそも学者を目指した時点で色々終わっていたのだろう、というのがギハンの持論である。

 見渡すなかに串刺しの魔物を捉えてギクリと強張ったが、氷柱に腹部を貫かれ、動けない様子。

 こちらを黒い眼で睨みつける容姿は人間の子供大。

 だが、注がれる気配は生命の危機を感じるほど剣呑だ。

 それとなく逸らしては、いつまで経っても呼びかけに応じないセイヒを見た。

「…………博士……?」

 もう一度呼ぶ。

 常時、人が望みもしないのに、ベラベラいらんことばかり喋り倒す老体は、惚けた顔であらぬ方へ視線を向けたまま。

「…………おい、ぼんくらジジイ」

 眉を顰めて青い目の前をひらひら手で遮るが、まるで反応しない。

 よくよく見やれば、灰白の髪が汗でべったり頭皮に張り付いていた。

 外傷がないから、うまくアルト=パウムを回避できたと思っていたが。

「精神攻撃か?……厄介な」

「違うっすよ」

 知らぬ声が届き、ギハンは飛び退いてそちらへ目を移した。

 そこにいたのは重傷であるにも関わらず、涼しい顔をした茶色い魔物。

 鼻面には皺を寄せたままだが、声音は非常に明るく。

「そこのジジイ、師匠の声に骨抜きにされちまったんだ。イシェルの姐さんが違うとこいるってもっと早く言ってたら、まだ正気で居られたってのにさ」

「…………アルト=パウムに? 奴は男だろう?」

 そしてセイヒは男で妻帯者で、曲がりなりにも娘を一人授かっている。

 勿論、世の中広いから、どうあろうとそういう方向へ進む者もあろうが、セイヒに関しては全くないだろう。

 いや、あってもらっては困る。

 一緒に旅をしなくてはならないこちらまで、彼の趣向に合わされるなど御免だ。

 最悪、イシェル言うところの、アイシテル、などという冗談がまかり通れば、ギハンはきっと生きていけない――生きていたくない。

 しかし、その考えは杞憂に終わった。

「確かに師匠は男っすけど……声が凄いんすよ。耐性ない奴じゃ、一発でダメになっちまうくらい」

「……ああ、なるほど」

 言われて思い出した。

 アルト=パウムを追いかける最中、どこかで聞いたことがあった。

 彼の詩人の声音は老若男女問わず、詠わずとも魅了する、幻惑の響きを持つと。

 要はあてられてしまったのだと知り、益々老体の憐れむべき面が増えてしまった。

 凶悪さなら遥か下方だが、情に薄いところはアルト=パウムと同等だろうと、自己分析するギハンには関係のない話。

 けれど、疑いが晴れたところで気になることがあった。

「……どういうつもりだ? お前はアルト=パウム側のはずだろう。何故、私に情報を流す?」

「……まあ、あんた、あれだし、本当は関わるの嫌だけど……それ、イシェルの姐さんのだろ?」

 つと上がった黒い爪が示すのはギハンの胸元に下がる、ヘリオドールのペンダント。

 肯定するように妖精の力を帯びて光を放つ。

 黄とも緑ともつかぬ淡い透明な光は、ギハンの陰気な空を一瞬だけ和らげた。

「……隠す必要もないな」

 触れれば浮かぶ、少女の姿をした妖精の気遣う微笑。

 容姿に似合わず、母性を感じさせるそれは、長らく忘れていた安堵を与えてくれた。

 ペンダントから手を離し、動かない老体の腕を取り肩に乗せる。

 妖精如何に関わらず、魔物の話が真実であるのは、セイヒの無事で知れた。

 でなければ正気に戻れば面倒な老体、アルト=パウムが放っておくわけがない。

 居場所を聞き出しては、トドメを差す手間さえ惜しんで、妖精の下へと向かったのだろう。

 とっとと逃げといて良かった。

 無表情で息をついたのも束の間、魔物が呻いた。

「にしても、イシェルの姐さんから贈り物なんて……師匠だって貰ったことないのに」

「なに?」

 聞き捨てならない言葉に、セイヒの腕を離した。

「がっ!?」

 妙な音と声が足元から聞こえても、ギハンは気にせず。

「待て待て。あの妖精、アルト=パウムにはもうあげた物があると言ってたぞ? だからこそ私は受け取ったんだ。でなければ――」

 アルト=パウムの濃い想いは会話で知れた。現在の状況からも間違ってはいまい。

 同時にあの詩人のことだから、会話さえも厭わしく思うだろうと考えた。

 イシェルを連れ去った際、この魔物が不自然に転がっていたのが、何よりの証拠だろう。

 だからこそ、妖精から渡されたペンダントを最初は断ったというのに。

 ペンダントは抗いがたいほどの安らぎもたらしてくれたが、アルト=パウムを先としなければ、ギハンに後はない。

 まだやらねばならないことがある。それが終わるまで、死ねない。

 そうして撥ねつけたペンダントを受け取った理由は、イシェルがアルト=パウムへ何かをあげたというからだ。

 彼女は世に疎い面が多少なりともあるが、年の功というべきか、何かしらを察する能力はあるらしい。

 アルト=パウムの想いの度合いに気づいてない辺り、自分に関わらぬこと限定だろうが。

 ギハンがペンダントを得ることで楽になれるのを、けれどアルト=パウムを恐れているのを知って。

 アルト=パウムへ物をあげたことはあるから、贈り物は初めてではない、と――

「嘘……いや、それはないか」

 妖精とは元来、嘘をつかない種族だ。

 あけすけなほど正直で、だからこそお喋りで、好奇心が旺盛ともいえる。

 眉間を揉むようにして悩めば、魔物も唸っているのに気づく。

「師匠に贈り物? イシェルの姐さんが? いつの間に……あ、でもあり得ない話でも」

 自分で言っておいてこの魔物、どうやら贈り物の有無について詳しくないらしい。

 ならば、こちらで良いように解釈して、素早く去るのが懸命だろう。

 自分の物になる前なら兎も角、しっかり馴染んでしまった後で、ペンダントを手放す余裕はなかった。

「む……むむむ!」

 ギハンが結論付けるのを待っていたかのように、セイヒが勢いよく飛び起きた。

 若干顔色は悪いが、すっきりした目覚めの面持ち。

 黒衣の助手に気づいては、その胸元に顔を近づけるセイヒ。

「おおおぅ!? 助手。お主、こんなもの持ってたか?」

 そろそろ伸ばされる手を避け、ギハンはさらりと言う。

「お早うございます、博士。持ってましたよ、前から」

「ぬぅ、そうか……最近忘れっぽくていかんな?」

「うわ……」

 首を傾げ傾げする老体を見やる魔物の眼は、気の毒そうな色を濃く宿した。

「おおう? お主、何故ここにいる?」

 が、ジェスクを視界に入れたセイヒの耳に、先ほどの同情の声は届いていない。

 調子の良い耳である。

「何故って……あんた、人ぶっ刺しといて」

「おー、すまんすまん。ほれ」

 右手の平を魔物の方へかざすセイヒ。合わせて氷柱が姿を消した。

 変わりにぼたぼたと魔物の血が落ち、すぐに治まる。

 解放された魔物は貫かれた腹を擦った。

「あーあ。穴開いちまった。しかもデカいし……新しいの買うかな」

 反撃するでもなく、全快を喜ぶでもなく、服の損壊を嘆く魔物。

 回復力も考慮すれば、あの怪我程度は日常茶飯事なのだろう。

 アルト=パウムの同行者としては申し分ない頑丈さ。

 それでも怪我とは本来忌避すべきもの。

 あれを師と仰ぐ辺り、さっぱり理解できないが。

「…………で、アルト=パウムの奴は?」

 言いつつ、ギハンの袖に縋る老体。

 黒衣の重みが鬱陶しい。

 払おうと持ち上げた先で、皺の顔が赤らんでいるのを知り、腕を下げた。

 多少の不自由より、今の状態のセイヒを直視する方がキツい。

「師匠ならイシェルの姐さんとこに行ったよ」

「……そうか」

 残念だと項垂れる声を無視し、ギハンは背筋を這う悪寒に耐えた。

「ならば好都合でしょう。博士、今の内に逃げましょう。アルト=パウムが戻ってきては、命がいくつあっても足りません」

「う、うむ……」

 骨抜きというか、完璧魅了されてしまった風体のセイヒは、物憂げな溜息を一つ零した。

 途端、振り払って殴り飛ばし、足蹴にしたい衝動を必死で堪え、ギハンは老体をずるずる引き摺る。

 そのまま去ると思いきや、一度立ち止まっては、魔物を振り返った。

「……おい、ペンダントのことは」

「勿論、言わねぇさ。もともとあんたに関わるつもりもないし」

「ならいい」

 面倒臭そうな返答に頷き、ギハンとセイヒは路地を後にした。

 

 

 

 

 

 イシェルにとって、人間という種やジェスクくらいの魔物は赤子に等しい。

 しかも、その全部が全部、愛らしいのだ。

 愛児と呼んでも差し支えないだろう。

 それくらい永い時を彼女は過ごしており、したがって、その時間感覚は他の妖精より群を抜いて疎い。

 だからこそ、死にそうな顔で部屋を破り、瓶に手を伸ばした勢いで倒れたアルト=パウムへは困惑しか浮かばない。

 瞬きほどの時間を長い間と評されても、ピンと来なかった。

 アルト=パウムはアルト=パウムで、妙な時間間隔を語るものだから、尚の事。

 己が名を連呼しながら瓶に頬ずる肌は、苦労知らずの貴族の娘よりきめ細かいが、際限がないため段々赤くなってきた。

「アルト、肌を痛めてしまうわ。落ち着いて頂戴。ね?」

 宥めすかすように瓶を軽く叩く。

 出会い、この瓶を与えられて当初は、こうすることさえ彼を毒してしまわないか怯えたものだ。

 だが、人間には微々たる振動。

 なおかつ感情が昂ったアルト=パウムを止めるに至らず、思い思いに上下する動きはそのまま。

「イシェル、お赦し下さい! 自制が利かなかったばかりに、貴女をこのような目に合わせてしまった、愚かな私を!」

「このような……って、特に危険はないのだけれど……」

 どうせ言っても聞こえないだろうが、頬に緑の手を当て呟く。

「第一、危険は私の存在そのものだし」

 毒の妖精と他に呼ばれるのは慣れないが、自分で認める分には傷もつかない。

 瓶の蓋を開けようとしたハクシは怖かったが、それは彼を毒してしまうのを恐れてのこと。

 危険というのが身体に限るのであれば、やはりイシェルに危険はないといえよう。

 けれど、アルト=パウムはおかしな言葉を口走る。

「こんな小汚いボロ宿で、あろうことか男と二人きりなど! 萎れた老爺ならまだしも、穢れ切った目の若い男が、貴女をじろじろ眺めていたなんて! 羨ま――もとい、酷い話です!」

「じろじろ?」

 アルト=パウムの魔力で作られた瓶は、例え汚泥を漂ってもニオイすら遮るし、じろじろ見ていたのは寧ろ自分の方だ。

 黒衣のジョシュは、あまり目を合わせようとしなかった。

 初対面なのに、嫌われたのだろうかと思って多少凹んだが、たぶん、不躾な視線が嫌だったのだろう。

 ペンダントは受け取ってくれたのだ。

 久々に魔力を用いて生成したペンダントは、不恰好で恥ずかしかったけれど。

 これを素直に告げても良いと考えつつ、憚られて閉ざす口。

 直感で言ってはいけないと思った。

 理由は分からない。

 しかし、言ったら最後、あのジョシュにとんでもない悲劇が待ち構えている気がした。

 だから変わりにもう一度、アルト=パウムを宥めるべく声をかけるイシェル。

「アルト、もういいじゃない? 私は無事で、こうして貴方と再会出来たのだから」

「イシェル、誓います。もう貴女を置いて、どこかへ行こうなどとしません。欲求もなけなしの理性で抑えます。ですから――ですからどうか、私をお赦し下さい。私を……嫌わないで下さい」

 ようやく頬ずりを止めたアルト=パウムは、それでもイシェルの声には反応せず、薄いヴェール向こうの視線を一心に注いでくる。

 こういう時、イシェルは少しだけ、アルト=パウムを煩わしく思う。

 彼と共に行くと決めたのは、他ならぬイシェル自身なのに、それを無視する風体で問うのだ。

 共に行動してくれるかと。

 アイシテルはその延長線上で、まるで捨てられるのを恐れるかのように、幾度となく囁かれる。

 アルト=パウムが自覚しているか否かは知らない。

 それでも彼は勘違いしている。

 問うべきは、アルト=パウムではなくイシェルだということを。

「……ねえ、アルト? 落ち着いてよ。何故私が貴方を嫌わなくてはならないの?」

 答えるべきは、イシェルではなくアルト=パウムだということを。

「イシェル……お赦し、くださるのですか?」

 この期に及んで惚けたように尋ねるアルト=パウム。

 ふと思う。

 彼は気づいていないのではないか、と。

 イシェルとは違い、世慣れしているから察しているとばかり思っていたが。

「赦すも何も――」

 アルト=パウムへあげたモノは、イシェルからその選択を取り上げているのだ。

 元より「赦さない」などという感情は持ち合わせていないけれど。

「私は貴方が好きだもの」

 だから笑って、可愛い愛児。

 最後は口にせず、促すように微笑むイシェル。

 

 けれど――――――

 

 

 

 

 

「イシェルの姐さん、無事でしたか!?」

「あ、ジェスク!」

 息せき切ってやってきた魔物へ手を振る妖精は、未だ吟遊詩人の手の内。

「大変なの、さっきからアルトが全然動いてくれないの! 死んじゃったのかしら?」

「ええっ!? そんな、おいらまだ一つも詩を習得してないってのに!?」

 大変と言ったわりに、呑気に首を傾げる妖精。

 裏腹に魔物は背を向ける吟遊詩人の肩へ縋った。

「師匠! 死ぬんだったら詩を伝授してからにしてください! 伝授し終わったら、好きなだけ死んでていいですからぁ!」

「私、突然死って始めて見たわ。てっきり倒れちゃうものだと思ってたけど、座ったままでも大丈夫なのね?」

 魔物が吟遊詩人を揺らすのに合わせ、揺れる視界を苦としない妖精は、一向に動かない身体を興味深げに眺め続けた。

 

 

 その後、吟遊詩人の生存が確認されたのは、諦めた魔物が解放を願う妖精の瓶に触れようとした時。

 美しくともけたたましい奇声は、肉体的苦痛をものともしない魔物の耳を、しばらく難聴へと陥れた。

 

 


UP 2008/5/13 かなぶん

修正 2008/7/2

 

 目次 2話

 

 

 

 

 

あとがき

以上で1話終了です。ありがとうございました。

そんなわけで、1話と始まり含めたここらであとがきなんぞを少々。
瓶詰め、最初に出来上がったのはアルト=パウムでした。その時はまだ、今のような無茶苦茶な性格設定はなく、神秘的な吟遊詩人という感覚だったと思います。まあ、実は元ネタ…という表現は自作ですしビミョーなとこですが、未だに書いてない物語の語り部だったりします。で、その時浮かんだ情景が、少女に乞われて詠い出すものだったので、彼女をお供にしても良いな、と思いつつ。それが何故に妖精、しかも瓶詰めへ変貌したかといえば、吟遊詩人という自分的には幻想な輩相手に普通の少女がついてくのは、それはそれでオイシイけど、違和感を感じてしまったわけで。次いでパッと浮かんだ「瓶詰め」という言葉でした。毒の妖精設定もこの辺で出来たと思われます。
けれどこの時はまだ、アルト=パウムは柔和且つ、ミステリアスな雰囲気を併せ持つ、浮き世離れした存在でした。この性格が破綻したのは、「静寂の森」を書き進めてからです。最初そのつもりは全くなかったのに、ベタ惚れ設定が浮かんでしまい、採用した果てであんな人間に成り下がってしまいました。イシェルの性格はあんまり変わりありません。
こうして二人と関係が出来上がったのですが、他作品を見返すに辺り、二人組が多いな…と気づきまして。アルト=パウムの性格、あんなんだし、鈍いお邪魔虫でも投入しようとして、ジェスクが誕生します。設定を弟子志願と決め、不遇だけどめげない設定は変わりなく。でも幼い感じは表面だけで、中身はアルト=パウムよりだいぶ大人です。齢が齢ですし。
セイヒ&ギハンは、当初雑魚キャラとして出てきた奴らです。敵役で毎度毎度アルト=パウムの前に現れては、無残にやられるだけ…って感じの。弱いんだけど、しぶとい、という。
蓋を開けてみれば、不遇はセイヒだけで。
最初はギハンもなさけないダメ男だったんですが、設定組み込んで行く内に、性格が変わってしまいました。世間をナナメ見して、セイヒを見下した視線を持つのは変わりませんが。
エリザは……まあ、最初からそんな感じです。ここら辺の設定、アルト=パウムの性格が出来た頃より、思い描いていたものです。色々ヤバい気がしなくもないです。ある意味ちょっとした自爆ネタですね。

1話のコンセプトはアルト=パウムがいかに主人公らしからぬ奴か、でした。
2話はイシェルが力を発揮する予定となってます。

ここまで読んでくださった方、お疲れ様です&有難うございました。
吟遊詩人と瓶詰め妖精 1話、少しでも楽しんで頂けましたら幸いです。

2008/5/13 かなぶん

目次 2話


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