出会いの夜 9

 

 正直、ドキドキした。

 二度目ともなれば、現在、自分がどういう状況に置かれているのか、なんとなく分かってしまったので。

「リリよ…………具合はもう良いのか?」

 深く蕩けるような心地良さの、それでいてそら恐ろしい、低い「夜」の声。

 熱に浮かされ掠れた響きは、無事を確かめるように動く手の揺れに合わせ、里璃の全てを包み込んでいく。

 怖いくらいの恍惚に当てられつつ、里璃はなんとか小さく頷いてみせた。

「そう……か」

 するり、離れる「夜」の身体。

 惜しむように下ろされた手は、里璃が白磁の仮面を認めた途端、彼女の口元に押し当てられた。

「!」

 無遠慮に覆い隠す手は、物理的な苦痛を引き起こさない。

 しかし、「夜」の気配に滲む荒々しさから、恐れを為した里璃。

 逃れようと自分の口を塞ぐ手へ触れようとし。

「ならぬ」

 その一言で、心臓に圧を感じた。

 驚きに見開かれる黒茶の瞳へ、「夜」はずいっと自分の黒い瞳を合わせた。

「我が従者よ。非礼が過ぎようぞ。仮初為れば許しはしたが、その身は最早、我が為に在る。易く私に触れるでない」

「っ…………」

 ひゅっと喉が鳴った。

 この時になって、里璃は初めて、目の前の男が恐ろしいと感じた。

 逃げたい――とも。

 と同時に、逃げられないと身体が察した。

 心が、命じる。

 「夜」の言葉に従え、抗うな、と。

 主従の意が実を伴い、里璃から自由を奪う。

 逃げる足すら、許しが在らねばないのだと思った。

 ――けれど。

「…………だからと、リリ。そんな目で私を見ないでおくれ。怯えずとも良い。傷つけるつもりはないと、主従の契約より先に、お前の名へ誓ったであろう?」

 口を塞ぐ手はそのまま、小さく傾いだ「夜」の声が困惑を示した。

 合わせて小さく頷いたものの、一度恐れを見出した瞳から、呼び起こされた涙は引かず。

「……いかんな。どうにも手際が悪い」

 苦味の入り混じった「夜」の声に合わせ、塞いでいた手の指先が左の頬に添えられた。

 緊張を解すように頬を軽く撫ぜられ、里璃の唇が安堵に震えた。

 これに「夜」がこくりと小さく喉を鳴らし。

 と思えば、頬を開放して背を向ける。

 鳴り響く靴音を追い、視界が開けると、いつの間にか涙の失せていた里璃の目が、まん丸に開かれた。

 背中を見せたままの「夜」にバレないよう、こっそりと振り返ったなら、出てきたはずの扉はなく、白い壁があった。

 数歩離れた場所に幾つか扉は点在していたが、あんなに歩いた覚えはない。

 思い出すのは、この屋敷が「夜」の魔法によって作られているという話。

 なるほど、確かに短時間で内装を変更する術があるなら、こういう繋ぎ方も可能だろう。

 ……慣れるかどうかは別として。

 改めて、辺りを見渡す。

 茫然と里璃が立ち尽くすそこは、廊下ほど厳しくはないが、白を基調としたエントランス・ホール。

 観音開きの、そこだけ鉄で出来た扉を正面とするなら、これを背にした左側の壁に、里璃は立っていることとなる。

 エントランスの中央には階段があり、手すりは銀製。

 所々点けられた明かりは青白い球体だが、主光源は天井に備え付けられた、円形の白色灯のようだ。

 廊下や食堂には、年代物のシャンデリアがぶら下がっていただけに、現代、もしくは近未来を思わせる照明は意外だった。

 もっと意外なのは、そんな照明であっても、エントランスに違和感がないことである。

 そんな照明が灯る中、光を反射しない物が一点、階段の踊り場の壁に大きく飾られていた。

 仰々しい金の額縁に納まったソレを正しく評す言葉があるとするなら――

「…………闇……」

 ぽつりと呟いた言葉、喉を滑り堕ちた音。

 魅入られたように、里璃は一歩、前へ進み出た。

 吸い込まれそうなほど深い黒を瞳に映しながら。

 凪の静けさを額縁の内側で見せているはずなのに、ともすれば、荒れ狂う時化の顔が浮かぶ。

 不思議な――

「絵画だ」

 ふいに声を掛けられ、そちらを見ると、額縁の前に「夜」の姿があった。

 階段を上る音すら気づかなかった。

 それほどまで、絵画に呑まれていたと察せば、ぞくりと粟立つ恐怖が里璃の背に走った。

 これを知っているのかいないのか、「夜」は絵画を見つめて言う。

「この絵を見て、どう思うかはお前の勝手だ。しかし、感想を表に出すのは好ましくない。従者に成り立ての今のお前ならば、問題はあるまいが……憶えておくといい」

「……はい」

 諭す口調に、里璃は静かに頷いた。

 従者という位置づけをすんなり受け入れている自分がいると、内心では驚きながら。

 だが、同時に思うのだ。

 たとえば、里璃が「夜」の血を呑まなかったとして――

 先に待つのは、見知った、或いは知らぬ、血縁者たちの惨状。

 にわかには信じられない話だが、「夜」やトヒテの存在自体を目にして、今更否定するのも可笑しな話。

 何より、あの夏の夜や纏わる御印が示していた。

 里璃を待ち構えているのは、喜怒哀楽に親しめるような、平凡な未来ではないと。

 自己犠牲の精神など、里璃は持ち合わせていない。

 あれは、自己陶酔の世界に陥った、戻って来られない連中を指すと思っているから。

 だからこそ、里璃は結局、「夜」の従者になることを選ぶのだ。

 自分の名が羊皮紙になくても。

 自分が、嫌なのだ。

 見殺し状態になった人間への悔いなぞ、残すのは御免だ。

 赤の他人もイイ所の親族連中に、一生後ろめたい思いを抱くなんて、冗談じゃない。

 どこまでも自分の人生、選択だって自分のために。

 その選択を狭めた大叔母へ、言いたいことは山ほどあるが、不思議と恨んではいなかった。

 本人の与り知らぬところで他人を巻き込み、自分のやりたい事をやり遂げた彼女に対し、抱く思いがあるとするならそれは――

 感心。

 よくもまあ、ここまでやってくれたものだと呆れ混じりに。

 ……習う気なぞ全くないが。

 好き好んで、そこまで堕ちる愚者ではない――と、故人に対して、散々な事を思う里璃。

 何度も言うが、恨んではいない。

 ただ、馬鹿? と思うだけ。

 相手にしてみれば、そちらの方が傷つくかもしれないが、所詮は故人。

 敬えるのは、本性を知るまで、である。

 死人に口なし――大叔母に関しては、結構なことではないか、とさえ考え。

 端に苦笑を浮べた。

 やっぱりそれでももう一度、会いたかった。

 文句は山ほど、けれど、それ以上に。

 「リリ」と呼ぶあの声が懐かしくて――

 

「リリ」

 

「ぅわっ、はいっ!?」

 思考に埋没していた耳朶へ、タイミングよく奏でられた名。

 心を読まれたかのようのソレへ、訂正も忘れて、里璃は姿勢を正して「夜」を見上げた。

「…………」

 未だ絵画の前にいる「夜」は、里璃へ向き直ると、しばしの間、嵌め込まれた黒い瞳に彼女の姿を映した。

 なんとなく、居心地の悪い思いをする。

 それでも目を合わせ続ける。

 と、仮面の向こうで、「夜」が溜息をついた。

「……お前に、最初の仕事を授けよう。…………お前の知人を一人、私に紹介しろ。条件は、女であること、それだけだ」

 女である里璃には、言われてぱっと浮かぶ同性の友人が幾人かいた。

 が。

「え…………と、ど、どういう意味ですか?」

 主の命を聞き返すのは、従者としていけないことなのかもしれないが、はいそうですか、と紹介する訳にもいくまい。

 咄嗟に浮かんでしまったのは羊皮紙の惨劇。

 回避されたとはいえ、アレを「なんだ。そのことか」という素っ気ない一言で、トヒテへ出させた「夜」なのだ。

 ヘタをすれば、友人たちに危害が及んでしまう。

 至った自分の考えに身が震えた。

 何が恐ろしいと問われたなら、答えは紹介した友人に何かをする「夜」ではなく。

 「夜」に対し、疑心暗鬼に陥っている自分――

 考えようによっては、里璃を守ってくれた相手なのに。

 里璃を傷つけないと約束してくれたのに、まだ信用足り得ない。

 初めて会ってから数時間しか経っていない、仕方がないと言われればそれまで。

 しかし。

「……すみません」

 目を閉じ、項垂れ、歯噛みする。

 拳を握り締め、不甲斐ないと己を罵った。

 大叔母が肩代わりの話を持ち出す前から、里璃を従者にと望んだ「夜」。

 「待ちわびた」とまで言われて、心から返せるモノもなく……

「ふむ……何故謝る?」

「え……」

 掛けられた声に顔を上げれば、白磁の仮面が少し傾いでいた。

「リリよ。私は与えられた命にただ殉じることを、お前に望んでなどいない。選択を狭めておいて難だが、何事もお前の心ありきと考えている」

「私……? でも、私は……貴方を疑って…………信じることだって、全然」

「疑念? 結構なことではないか。疑念も抱かず、他から与えられた役目を当然とする、生半な自己はいらん。全てを疑えというのではないがな。己の意思に反する行いを、与えられた役目だと、惰性で許容する必要はない」

 ばっさりと言い切った「夜」は、傾げた首を元に戻し。

「――なればこそ、私はお前の問いに答えよう」

 柔らかく優しげな声音が届き、里璃の心が少しだけ軽くなった。

 これを見越したかのように、小さく頷き「夜」は告げる。

「どうやら、お前にあの羊皮紙をそのまま見せたのは、間違いだったようだな。要らぬ心配を掛けた。……私はな、リリ。お前の知人を悪いように扱うつもりはない。ただ、我が従者であるお前の知人を知りたいと思った、それだけだ」

「……「夜」…………」

「必要ならば、我が名にかけて誓うぞ?」

 無機質な黒い瞳が和やかに笑んで見えた。

 ほだされた里璃は悔やむ。

 「夜」を――主を無意識に、自身を傷つける存在と認識していたことに気づいて。

 そして、彼にとって重要だという名まで引き合いに出され、知人の保障が為された今、従者たる里璃は名を一つ、口にした。

 「夜」と初めて会った時、彼が暗に口にした、ピンポイントで危険な部分、そして――

 女とバレるな。

 言葉に差異はあれど、そう読み取った大叔母の手紙のことなぞ、すっかり忘れて。

 

 

 

 一階へ下りた「夜」は、里璃を自身の傍まで手招くと、階段から鉄の扉に掛けてまでの床を示した。

 そこには、里璃がこの屋敷に連れて来られた際、石室で目にした溝と同じ円形の模様があり、こちらは金細工と宝石と思しき石で描かれていた。

「これは……?」

 円の中央へ移動するよう促された里璃は、恐る恐る進みながら模様を眺める。

 簡潔な問いに、「夜」は若干浮き足立ったトーン。

「私が何者かをこの屋敷へ招く際、行う魔法には二通りある。召喚と召還。呼び出しと呼び戻しを意味する法だ。リリに関しては、仮契約ではあったが、我が従者。ゆえに行いし法は召還――呼び戻し」

「召還……って、あの金の箱は?」

 中央に到着した里璃、「夜」を振り返っては、ふと思い出した、大叔母から里理へのサインが刻まれた箱。

 けれど「夜」は首を捻った。

「箱? ふむ……なるほど? それは私の知るところではないな。大方、エルが予め、お前に守りの法を施していたのだろう。無事、お前が私の下へ来られるように」

「大叔母さんが?」

 里璃が首を傾げれば、「夜」は鷹揚に頷いた。

「でも、大叔母さんに会ったのは、あの手紙が書かれる前だったはずですけど」

「魔法の発動には段階がある。エルがお前に仕込んだのは、後で如何様にも変更できる前段階の言霊であろう。私が読めぬ手紙をしたためられるのだから、エルにとってはそれくらい、造作もなきことよ」

「はあ……」

 しみじみ語られても、魔法の存在はついさっき、現実と認識したばかり。

 多少、熱の入った「夜」の声から察するに、あの手紙が凄いという事は分かるが、どれくらい凄いかまでは、いまいちピンと来なかった。

 里理との温度差を知ってか、ここで「夜」のトーンが一気に下がる。

 漂う気配に静かな怒りを感じ、里璃の喉がごくっと鳴った。

「御印の一件から分かる通り、お前を契約の糧とした「塊」はしつこい。私の召還の力を利用して御印を働かせ、お前を己の下へ引き摺り込む……そういう腹積もりだったのやもしれん。エルの加護を受けていながら、召還直後、お前の身は冷え切っていた。あれを鑑みれば、在り得ぬ話でもなかろうな。空間から空間を移動する際の負担は確かにあるが、あそこまでの消耗はおかしい……」

「……「夜」?」

 何やら話を止めた「夜」を不審に思い、声をかける。

 と。

「済まぬ、リリよ」

 いきなり謝られた。

 理由が分からず眉根を寄せたなら、「夜」は黒い髪を撫で付けるように額へ手を置き。

「本来であれば、あの時点で私は御印に気づくべきだったのだ。それを従者を迎えたことだけに意識を裂き、あまつさえ、血を流しては……お前を止めもせず呑ませ…………」

 恥じ入る様子で目を覆い隠した手は、その下から吐息を一つ、零させた。

 為したのは白い仮面の主であるにも関わらず、変な色香が呼気に混じる。

 瑣末に至るまでコレを感じ取ってしまった里璃は、奇妙な火照りを生じさせ、手と首をぶんぶん振った。

「いえっ、全く! 謝られる必要はありません。そのことがなくても、私は「夜」の従者を選んでいましたから!」

「……私を?……選んでくれるのか、お前も。私がお前を欲したように?」

 聞き様によっては、際どい台詞である。

 手を離し、里璃を一心に見つめる黒い瞳を受け、必要もないのに更に里璃は焦った。

「え、と、そりゃまあ……二択しかありませんでしたし」

 言いつつ、急にしぼむ気持ち。

 最後の部分は極小の音量で口の端に転がした。

 大叔母の借金がなければ、里璃はたぶん、「夜」の従者にならなかったはずだ。

 それなのに、「夜」と同じだけの気持ちがあったとは、嘘でも頷けない。

 しかし、「夜」にはそれで十分だったらしい。

 何度も頷いては、そんな自分に気付き、照れ隠しのような咳払いを一つ。

「……さて、次は召喚だな。召喚には相手の名と姿を知る者が必要だ。なればこそ、お前は陣の中央で先程口にした名の主を思い浮べよ」

「えーと……そ、それだけで良いんですか?」

「? 他に何が必要だと?」

 不思議そうな「夜」に、里璃は言葉を濁して頬を掻いた。

 仕事というからには、人ではない相手、もっと大変なモノを想像していた。

 羊皮紙を見せられたせいもあるかもしれないが、それこそ血やら髪やら呪術的とされる品が必要なのかと。

 肩透かしを喰らった気分の里璃は言われた通り、頭に友人を一人、思い浮かべた。

 間宮恵(まみや けい)――

 幾人かいる友人連中の中で、群を抜いて色んな経験が豊富な彼女。

 最近実入りが少ないと嘆く髪は、肩のラインを少し過ぎる黒混じりのライトブラウン。

 長い睫毛の黒目に、薄着のせいか少し荒れた肌。

 唇はぼてっとしているが、顔全体を見れば、なかなか艶かしい印象を与える。

 男でも女でも通じる里璃の背より、幾らか低い身長は、外見上男か女か性差の乏しい里璃の身体より、女としての魅力があった。

 けれど、最後に会った時、恵は彼氏にフラれたばかりだったため、表情に生気はなく。

 そんな彼女の名を「夜」へ伝えたのは、少しでも刺激になれば良いとの思いだった。

 こういう非日常に出くわせば、多少なりとも、気分に変化があるのではないかと、里璃は考えたのだ。

 ……変化の良し悪しは別として。

 途端。

「ぎゃあっ!? 何、何、何なの、これ!?」

 蛙を引き潰したようなハスキーボイスが耳に届いた。

 いつの間にか閉じていた目を開けたなら、そこには想像した通りの恵のラフな部屋着姿が、想像より青褪めた血色で隣におり。

 数度目を瞬かせた恵は、近くに里璃を認め、同じ驚きを上げた後で、びしっと指を差した。

「さ、里璃!? あんた、その格好、コスプレってヤツ? いや、そもそも、ここはどこ?」

「う……あ、あのね、恵」

 慌ただしい混乱につられ、里璃はどう説明したものか、良い案が纏まらず、辺りを見渡す恵を見ることしか出来ない。

 素直にありのままを説明しても良いのだが、どうして私を選んだの、と問われて上手く答えられる言葉がなかった。

 だが、そんな里璃の戸惑いを余所に、いきなり恵の動きが止まった。

 妙な静寂の中、恵の視線が一点を見ている。

 これに気づいた里璃は、自分以上にコスプレ染みた「夜」の格好を思い出した。

 紹介するにしても、あの白仮面である。

 何かしら説明しなければ、たとえ従者の身となっても変人じゃないかと里璃は焦り。

「あの――」

「……里璃」

 急にこちらを凝視する恵。

 言葉を呑み込んだ里璃は、黒いぱっちりした眼の中に、血に餓えた野獣の、ぎらぎらした光を見た――気がした。

 実際に、間近でそんな代物を見た憶えはない。

 そんなことが在ったら、獲物は確実に里璃自身だろう。

 なので、身の危険を感じた里璃は一歩、後退り。

「な、何?」

 引き攣りつつ尋ねたなら、両肩をがっしり掴まれた。

 危うく出そうになった悲鳴を呑み込む。

「あ、あああああああああ――――」

 壊れた機械のように、同じ音を繰り返す恵。

 その頬が徐々に赤みを増していく様を見つめながら、里璃は心の中で悲鳴を上げた。

 こ、怖い!

 次第に熱みを帯びる視線は、里璃の左肩から離した手を指差しの形に変えて問う。

「あの方! だ、誰! あんた、紹介して!!」

「え…………あ、あの方って――」

 里璃は眉を顰めた。

 恵が指差した場所には「夜」しかいない。

 雰囲気はどうあれ、常日頃、コスプレの類を幼稚とせせら笑う恵の口から、あの方呼ばわりされるとは、到底思えない相手なのだが。

「きゃ……こ、こっちに来るぅ」

 丁度「夜」がいる方向を見つめながら、恵が鼻がかった甘ったるい声を出した。

 ついていけない里璃、一体どうしたんだろうと、恵の視線の先、「夜」へと目を向けたなら。

「…………………………あれ?」

 やたらと顔の良い、見知らぬ男がそこにいた。

 

 


UP 2009/4/15 かなぶん

修正 2009/7/8

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